こんにちは。
なないろの森歯科クリニック副院長の三浦です。
今回は、むし歯予防のポイントとして「食事の摂りかた」についてお話します。
お子さんの定期検診でむし歯が見つかったときに、保護者の方からこんなご質問がありました。
「仕上げ磨きもしているのですが、むし歯になってしまうのはどうしてでしょうか?」
むし歯はいくつかの要因が重なって起きる疾患のため、「歯みがきをする」だけで完全に防げるわけではありません。
ジュースやスポーツ飲料を一日のなかで度々飲んだり、飴やお菓子を何気なくおくちに入れることが習慣になってはいないでしょうか。
このような摂りかたをすると歯はどうなってしまうのか、下のグラフで見てみましょう。
このグラフは、プラーク(歯垢)のphの変化で酸性から中性に戻るまでにかかる時間を表しています。
お口の中のphは基本的に中性で保たれています。
飲食をするとプラーク中のphは酸性に傾き、脱灰がはじまります。
歯の表面にあるエナメル質が溶け出す酸度はph5.5です。
これがむし歯の始まりです。
しかし、しばらくすると唾液の働きにより徐々に中性へ戻り、再石灰化されます。
酸性から中性に戻るまでに要する時間は約20分から1時間といわれています。
間食の回数が多い食生活では、脱灰の時間が長く再石灰化の時間が短くなるため、むし歯になりやすいのです。
むし歯のリスクを減らすには
①回数を決めて間食を減らす。
おくちのph値を適正に保つため、間食の摂りかたには注意しましょう。
②正しい歯磨きをしましょう。
食後の歯磨きにより、むし歯菌のエサとなる糖を、おくちに残さないようにしましょう。
正しい磨き方は歯科医院で指導してもらうことをおすすめします。
③歯質を強化する。
おうちではフッ素入りの歯磨剤やジェルを使用しましょう。
歯科医院でしか扱えないフッ素を塗布することも効果的です。
お子さんの大切な歯にむし歯をつくらないためにも、またご自身の歯を守るためにも、むし歯になるリスクを下げることはとても重要です。
このほかにも、むし歯予防についてのご相談は当院でお受けできますので、ぜひお問い合わせ下さいね。