こんにちは!
なないろの森歯科クリニック 歯科衛生士の庄野です
当院では不定期に院内勉強会を行っているのですが、
今回初めて外部から講師の方をお招きして勉強会を開催しました。
いつもは待合室のテレビモニターを使って行っていましたが、
今回は講師の方にお越しいただくということで、
院長がプロジェクターとロールスクリーンを用意してくださりました。
待合室のガラス窓を覆うほどの大きなロールスクリーンに、
院長の気合が表れています。
内容は、私たちが今最も注目している『MFT』についてです。
『MFT』とは、お口の周りの筋肉の不調和(アンバランス)を改善し、
その状態を維持するためのトレーニングのことを言います。
聞き慣れない言葉ですが、実はとーーーっても重要なんです!!!
私たちが日頃、何気なく行っている、呼吸や食事、会話など様々な場面に
歯並びを悪くしてしまう原因が隠れているのです。
MFTを行うことで、お子さんの場合は歯列が改善したり、
早期に始めることで歯列不正を予防できたりするのです。
「歯並びが悪ければ、矯正すればいいんじゃないの?」と思われた方!
もちろん、ある程度の年齢やケースによっては、MFTだけでは改善が難しく、 矯正装置を併用しながらになることもあります。
ただ、私も経験しているので確信を持って言えますが、 『お口の周りの筋肉の不調和(アンバランス)』つまり、舌の癖(呼吸・食事・会話など)が残ったまま矯正を終えても、歯はしばらくすると元の位置に戻ろうと後戻りし始めます。
矯正装置で歯を動かすときに歯にかける力は、約200g未満。
それに対して、舌が嚥下(物を飲み込む動作)時に歯を押す力は約2kg。
なんと矯正装置の10倍の力が嚥下時に歯にかかっているのです。
しかも、それが1日1500~2000回(飲食以外で)、毎日!
このことを知って、矯正後に後戻りするのは当然だと理解できました。
また、MFTが改善してくれるのは、歯並びだけではないのです。
鼻呼吸ができるようになったり、姿勢や体のゆがみが改善したり、笑顔が素敵なお顔になったりと、きれいな歯並びだけでなく、その人の健康や生活にとって大きなメリットがたくさんあります。
大人の方にももちろんメリットはありますが、特に成長期のお子さんにこそ受けていただきたいトレーニングです。
低年齢(3~5歳)から始めるほうが舌の癖が改善しやすく、効果も得やすいです。
舌の癖ができる原因は様々で、 舌や歯、鼻などの形態的な原因や、 指しゃぶり、唇を咬む、頬杖などの癖、 虫歯や詰め物の脱離などの歯のトラブル、 座り方や食事の仕方、寝姿勢などの日常生活 などなど 自覚できている方は稀だと思いますが、舌癖(ぜつへき)の無い人を見つけるのが難しいくらい、多くの方が舌癖をもっています。
トレーニング内容自体はとても簡単です。
一緒に練習すれば、どなたでもできる内容です。
ただ、難しいのは、この簡単なトレーニングをどこまで根気強く、毎日コツコツと続けられるかということです。
また、舌癖の原因となっている日常生活の癖を意識して改善していくことも重要です。
当たり前になっている習慣を断ち切り、新しい習慣(トレーニング)を取り入れることは、 並大抵のことではありません。
ただ、その先に得られる健康や笑顔は、その人の生活や人生まで変えてしまうかもしれません。
百聞は一見にしかず 気になった方はスタッフまでお気軽にご相談ください!
なないろの森歯科クリニック 庄野